ワクワクが止まらん。
ハリポタワールド新たなシリーズの一作目!
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
~あらすじ~魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)らと共に追跡を開始するが……。
(シネマトゥデイ 引用)
☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)6年ぶりに帰ってきた魔法の世界!!世界一の児童文学「ハリーポッター」シリーズ。
その最新作にして新たなスタート!
当初は三部作で発表されていましたが、なんと全五部作の想定になったみたいです。
そんな一作目となる今作は、『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』以降の四作品や、『ターザン』の監督をつとめたデヴィッド・イェーツ。
主演は32歳でオスカーを獲った、『博士と彼女のセオリー』の旬な俳優、エディ・レッドメインです。
1920年代のアメリカ。
エディ・レッドメインが演じるのは、魔法動物学者のニュート・スキャマンダーです。
ハリーポッターの物語から約70年前になりますが、そちらのシリーズにもばっちり名前は登場してます。
ホグワーツ魔法魔術学校の授業で使用していた教科書「幻の動物とその生息地」。
その著者が、今作の主人公のスキャマンダーです。
実世界でも、静山社という出版社から発売されているのは驚きました。
ある日、とある目的の為にニューヨークにやってきたスキャマンダー。
魔女を忌み嫌うノーマジ(人間、マグル)が多く、争いを避ける為に魔法使いへの規制が厳しいこの地で
キャリーケースに入れていた魔法動物を逃してしまうという、とんでも無いポカをやってしまいます。
その頃一方で、謎の生命体が人間界で暴れる事件が起こり始め...
今作は、
エディ・レッドメインの中性的な魅力が全開です。
魔法動物たちを逃してしまいながら、危機感が感じられない彼の社会性のなさに対し、「しっかりせえよー!」「てか謝れよー!」なんて言いたくなる...そんな展開のはずが、それを忘れてしまうくらい上回ってくるのが彼の「絶対良い人」感。
動物と触れ合い、動物を語る時の彼の表情。その全てが作用して、
動物に優しい人に悪い人はいないを最大級に表現、彼を肯定していきます。
また、
ダン・フォグラー演じる太っちょジェイコブおじさんも最高!こちらも社会での「生きる力」を欠いています。
最初は「え~、困るよ~」なんて言いながらも、動物たちと触れ合う中、スキャマンダーと打ち解け、最後は友達として彼の為に一肌脱ぐ男気に、
間違いなく萌えます。
他にも魔法議会に勤め最初はスキャマンダーを疑っているティナ(キャサリン・ウォーターストン)や、彼女の妹で心の読めるクイニー。
正義感が強すぎたり、摑みどころがなかったり、どちらも社会性の欠けるが、魅力があり、間違いなく良い奴らです。
彼ら四人は決して完璧とは言えない...けど絶対に憎めない。
そんな者たちのぶつかりながらの、ちぐはぐなチームプレイ。
これぞまさしくハリーポッター!!だと感じました。また、ハリーポッターらしさといえば、常に内包しているテーマである
「偏見と差別」。
今回も、もちろん健在どころか、魔法使いの世界での差別が、普通の人間含めた身近な世界へと降りてきた事で、よりリアルで現実に通じる問題として感じられます。
政治犯的な敵の設定や、謎の生物の正体含め、
ハリーポッターシリーズと共に成長してきた大人に向けた作品なのは間違いないのでしょう。
もちろん、色調やテイスト、ビジュアル表現も流石の一言です。
世代ど真ん中の私としては、「あの世界」が帰ってきたとワクワクが止まりませんでした。
一方でその中でも、
20年代の科学技術のアメリカと魔法の世界の融合なんかは、全く新しく、フレッシュに感じさせてくれます。
そして何と言っても、魔法動物の存在。
どの動物も驚くほど新鮮で魅力的でした。
動物の世界に紛れ込んだ時の多幸感は、極上で本当に素晴らしかったです。これだけで本当にお腹いっぱい大大大満足なんですが...
強いて言うなら...
ストーリーラインが乱雑で、見えづらく感じます。
特に悪役側のストーリーのはさみ込まれ方。
悪とも善とも取りきれない、よくわからない映像が結構な頻度でちゃかちゃかと挿入されながら進む為、対立軸や話の本筋が全然見えてこず、
「逃げた動物を追っかけていたら、いつの間にか悪い奴を捕まえた」な話に最終的にはなってしまいます。
スキャマンダーが彼の存在に気づくのは後でも良いけど、見てるこちらには「裏で蠢いている強烈な何か」をもっと印象づけても良かったのでは。
「あの人物」の悪さが、全くピンと来ませんでした。
そもそも、スキャマンダーはどの時点で彼を見抜いたのか...
また、彼の主張と反する行動を獲ったあの結末で魔法議会との間で「ちゃんちゃん」ってなるのに、なんともモヤモヤが残りました。
ただ、
本当素晴らしい所が数多くある映画らしい映画ですので、是非劇場で見ていただきたいです!!ランキング登録しました。
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- 2016/12/26(月) 22:20:33|
- 2016年公開映画
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きっついなー
高クオリティな、サイコサスペンス!
『ミュージアム』
~あらすじ~現場に謎のメモが残される猟奇殺人事件が矢継ぎ早に発生するが、その事件は雨が降る日のみ起こっていた。一連の事件の関連性を察知した沢村久志刑事(小栗旬)は、自分の妻子が狙われていることを知る。やがて、カエルのマスクをかぶったカエル男の存在が浮かび上がり、犯人に近づいていく沢村だったが、カエル男の仕組んだわなにはめられ窮地に陥り……。
(シネマトゥデイ引用)
☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)原作は、巴亮介のサスペンスホラー漫画(上中下巻)。
監督は『流浪に剣心』シリーズを手がけた大友啓史。
NHK出身の演出家で、『ハゲタカ』や『龍馬伝』の演出を務めた後独立し、次々と大作を手掛ける今に至っています。
主演は若手トップ俳優といっても良いのでは!?小栗旬。
本当に、スクリーン映えする役者さんですよね。
猟奇殺人犯のカエル男を、妻夫木聡が演じます。
様々なレビューで書かれていますが...今作はデヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演の
『セブン』と非常に類似しています。
犯人を追ううち、残虐な殺人が「ある題材」に沿って繰り返され、自らもその題材の一部である事を身を持って突きつけられる...
題材こそ違えど、ストーリー展開はまさにそのもの!
そしてそれ以上に、
まだ見ぬこの先への重たさ、救いのない未来への予感、作中を続む空気まで同じ。
もちろん、「題材」こそがサイコな肝である為、パクリなんて印象は全く受けません。
漫画の持つ題材と、映画でしか出せない空気が絶妙に絡み合っていました。また、カエル男に踊らされる沢村刑事を演じる小栗旬も、ブラピさながら意気揚々と役を踊っているのが、見ていて何とも楽しくなってきます。
犯人を追いながらも、絶望へと追い込まれていく沢村刑事。
あまりにも残忍な殺人。
画面を介して異なる世界のはずなのに、見ているこちら側も酸素が薄くなり、息苦しさがどんどんインフレしていきます。
流浪に剣心シリーズでもそうですが、大友啓史監督は映画の雰囲気、空気を作り込むのが本当に上手い。
日本映画のわりには...なんて枕言葉は決して不必要で、サイコサスペンスとしての素晴らしいルックを保ち続けます。こんなにも重量感があり、それでいて熱くなってしまう映画が、邦画で見られるなんて思っていませんでした。
ネタバレを避けるべき映画なので、中々ストーリーに触れられませんが、
ゾッとしっぱなしの映画の中で、
個人的には漫画同様にラストで記者が質問するあるセリフが一番きました。
猟奇殺人側と、被害者であるはずの裁判員達。
自己の裁量による判決と、それによる結果に.....
違いはある?一方で、ストーリーテリングの部分で、もろ手を上げて褒められないのも事実。
仕掛けられた罠に、最大級に「頼むからやめてくれ...」となるシーン。しつこく引っ張る割に...あまりにあっさりでがっかり。
ラストの改変も蛇足。
後味の悪さを示したいんだろうが、そのために「理由」をつけてしまったのが、個人的にはやって欲しくなかった。。。
また、「あの気づく展開」は原作では胸熱だったのに、無くして欲しくなかった。
回想シーンが話を止めすぎるのも、この手の映画にはマイナスではと感じました。
それでも、十二分に楽しめる作品なのは間違いないかと!!
是非劇場で見てください!
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- 2016/12/19(月) 19:23:49|
- 2016年公開映画
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あの男が帰ってきたー!!
4年ぶりとなるシリーズ2作目。
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』
~あらすじ~アメリカ軍の優秀な秘密捜査官だったものの、今では街から街へとあてもなくさまよう生活を送っているジャック・リーチャー(トム・クルーズ)。ある店でトラブルに見舞われた上に保安官に連行されそうになった彼は、自分をめぐる何かしらの陰謀が動きだしているのを察知する。やがて彼は、元同僚であったターナー少佐(コビー・スマルダーズ)を訪ねるが、彼女がスパイ容疑を掛けられて逮捕されたことを知る。ターナーを救い出して共に事態の真相を追ううちに、軍内部に不穏な動きのあることをつかむが……。
(シネマトゥデイ引用)
☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)ちょっと一作品に対する感想が、書きたいことが溢れ出て冗長気味になってきているので、ここらでもう少し簡潔に。。。
前作『アウトロー』から約4年ぶりとなるシリーズ2作目。
もちろん主演は平成の映画スター トムクルーズで、プロデュースやらなんやらも勿論トムちゃん自らやってしまっています。
また、監督は前作のクリストファー・マッカリーから、『ラストサムライ』等のエドワード・ズウィックに変わっています。
前作は、
ハードボイルドで頭がキレすぎるトムちゃんの必殺仕事人映画で、どこか古くさいけどカッコ良いそんな大好きな作品でした。
周囲とのギャップによるオフビートな笑いも最高でした。
この映画の出来をトムちゃんがお気に召し、その後クリストファーマッカリーは『ミッション・インポッシブル』シリーズの監督に抜擢。
(そして見事期待に応えました!)
そしてこちらの続編の監督となったのが、エドワード・ズウィック。
その影響でアクション撮り方や作品のルックまで全く別の映画に...今風のアクション映画になっています。
あの『アウトロー』のシリーズではもうありません。
物語のベースとなるのは、
疑似家族による逃避行。
古巣である軍にいるターナー少佐を口説きにいったリーチャーですが、直前にターナーがスパイ容疑で拘束されてしまいます。
真相を追ううち、ターナーが狙われている事、そしてリーチャー自身に娘??が存在し、その少女も狙われ始めた事から、二人を連れ出して暗殺者から逃げなからも真相を追い始めます。
今回の最大の魅力は、
しどろもどろなトムクルーズ!!これに尽きます。
鼻で笑われがちなスターである自らの見られ方、そして活かし方を、本当によくわかってらっしゃる。
強い女性二人に完全に忘れ翻弄される、出来過ぎる男リーチャー。
この構図はやはり楽しかったです。
また、暗殺者を演じるパトリックヒューシンガーの存在感も見事です。
彼とトムちゃんの肉弾戦。
銃なんかほとんど使いません。
殴打と関節技。
気を失いそうになりながら戦うトムちゃんが最高でした。
一方で、前作最大の魅力であったジャックリーチャーの
圧倒的知性と力、及びそれによる周囲とのギャップが作るオフビートな笑いは、殆どなくなっています。冒頭こそ前作のノリで最高だったのですが、ほとんどその一発限り。
翻弄される楽しさを、押し出しているので当然と言えば当然なのですが...
私も含め、
それが見たかったのに!!とがっかりしている人は多いでしょう。
トムちゃんの翻弄されっぷり以外、普通の...というか旨味の少ないアクション映画になってしまっているのが残念でした。
シリーズはまだまだ続くみたいですし、今後に期待!!
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- 2016/12/04(日) 16:28:46|
- 2016年公開映画
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