『デンジャー・ゾーン』

~あらすじ~
戦争が続く近未来、ドローンパイロットのハープ(ダムソン・イドリス)は命令に背いたことで危険な紛争地帯に送りこまれる。そこで彼の上官となったのは、軍の最高機密であるAIを搭載したアンドロイドのリオ(アンソニー・マッキー)だった。ハープはリオと共に反乱軍よりも先に大量破壊兵器を見つけ出し、人類を滅ぼす核攻撃を阻止するための任務に就く。(シネマトゥデイ引用)
6/10★★★★★☆
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
本作の注目は『アベンジャーズ』シリーズなどのアンソニー・マッキー。ここ5年で3本のnetflixオリジナルで主演級など、netflixでも大活躍中。アベンジャーズシリーズを経て、主役を張れる役者になりましたね。3月公開のディズニー+オリジナルドラマ『ファルコン&フィンター・ソルジャー』も楽しみです。そんな彼が本作では人間以上に人間な人型AIリオを演じるんだから、アベンジャーズ ファンも見なきゃでしょ。
また、ドラマシリーズ『スノーフォール』などのダムソン・イドリス(今作で初めて知りました)が主人公ハーブを演じ、『ある戦争』や『ゴースト・イン・ザ・シェル』のピルー・アスベックらが脇を固めます。
メガホンを取るのは、『大脱出』などのスウェーデン人監督のミカエル・ハフストローム。リアルな戦争映画としてはどんなんだと思っていましたが...はたして
さて、ここから感想!
ドローンパイロットである主人公ハーブは、大勢の為なら独断で味方を見捨てる...ある意味で合理的な判断を平然と実行します。近年遠隔操作を活用した戦争を描く映画は多々ありますが、物理的距離が離れれば、より残酷な判断が出来てしまうもの。ハーブも典型で、現場の映像と交互に見せられる序盤は、まじで苛立ちます。本作はいわゆる「トロッコ問題(=多くの人を助けるためなら、1人を犠牲にしてもよいのかという倫理的ジレンマ)」を一題にしており、戦場を俯瞰でしか見れなかったハーブが、戦場でのリアルに直面するという要素に関しては、すごく見応えのある出来になっています。
もう一つの本作の魅力は人型AIリオを演じるアンソニー・マッキーでしょう。人間以上に感情表現が得意なAIというのも面白く、そんなリオが戦場を制圧するアクションシーンは見応えあり。ただし、数が多くないのは残念ですが...
本作で最も残念に感じたのが、映画が進むにつれ物語のバランスがAI論や戦争論にまで話が大きくなっていくのですが、その道中のディテールが荒い所です。例えば戦場ロボットが戦場に投入レベルにないとか、核弾頭舐めるなよとか、リオの結論の取ってつけた感とか...高度な問題を描こうとしたが故に、中身のなさがより強調されてしまっていると感じてしまいました。
戦場ロボットが混在する世界観の映像表現は見応えあるし、何よりハーブの戦争を知らずにイキってる若者が戦争に直面する要素なんかは非常に良かったです!
見応え有りだと思うので是非!
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