マーベルスタジオ最新作!
『ブラックパンサー』

~あらすじ~
アフリカの秘境にあるワカンダで産出される鉱石ヴィブラニウムは、全てを破壊してしまうほどのパワーを持つ。歴代の王は、悪用されないように鉱石の存在を極秘にしていた。若くして王になったティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、謎の男エリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)がワカンダに潜入しようとしていることを知り……。
(シネマトゥデイ引用)
☆☆☆☆☆☆☆☆(85/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)18作品目にして、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で登場した陛下ブラック・パンサーの単独作品。
監督は『クリード チャンプを継ぐ男』や『フルートベール駅で』のライアン・クーグラー監督。
映画好きなら、この監督の名を聞いただけで「間違いないな」と確信するはずです。
ブラック・パンサーを務めるのは、シビル・ウォーから引き続き『42~世界を変えた男~』のチャドウィック・ボーズマン。
真摯な内面が顔からにじみ出ていますよね。
クーグラー監督作ではおなじみマイケル・B・ジョーダンがブラック・パンサーの好敵手を、ルピタ・ニョンゴやフォレスト・ウィティカー、ダナイ・グリラなどが陛下の側近を演じるという、主要キャラクターの大半が黒人で占められ、中でも多くの女性が活躍します。
この映画の意義というよりも、そういう大作映画が今までになかった方が問題ですが、「最高!全然ありだろ!」と納得させてくれるこの映画は、素晴らしく価値の高い作品です。
漆黒の陛下ヒーロー「ブラック・パンサー」
今作は、シビル・ウォーにおいて父でありワカンダ王国の前国王のティ・チャカが亡くなった、その舞台裏で繰り広げられる話が中心になります。
舞台となるワカンダは、実在しないアフリカの国家ですが、5つの部族と王に忠誠を誓う親衛隊は、実際のアフリカの部族にインスパイアされてデザインされます。
服装やルーツ、そして戦闘スタイルはそれぞれが際立っていて、彼らが大きなフィールド上で一つの画面に映る時は、スクリーンが本当に映えて最高です。
そんな部族描写にかけ合わさるのが、キャプテンアメリカの盾で使われる宇宙一の強度を持つヴィブラニウム鉱石がもたらした、超絶テクノロジー。
トニー・スタークびっくりの超絶テクノロジーが、アフリカの風景や部族描写と見事に融合し、最高の映画体験を提供してくれるのです。
そんなビジュアルのフレッシュさは、当然ながらそこだけで収束せず、物語上の意味をちゃんと持ちます。
何故、この国がユートピアで居られるのか?
秘密国家として繁栄したワカンダ王国。
自分達の資源であれば手を差し伸べられるはずの隣国の問題から目を背け、壁を作る事で守ってきた利益。
豊かさはとはなんだろか?
繁栄するワカンダ王国内部が陽とすれば、その陽を守る為に行った崇高な前国王ティ・チャカの過ち。
そこから産まれた陰の存在が敵となるギルモンガーです。
ワカンダの他国に対する内包主義と、ギルモンガーが唱える強制介入。
今の情勢にドンピシャなテーマを、ワカンダ王国のビジュアル的にフレッシュさと、魅力的な対立構造を絡めて提示する、申し分の無い構成で成り立っています。
ギルモンガーや前国王ティ・チャカをより深いキャラクターにするストーリー構造も秀逸です、
中盤で明らかになる「ある事実」により、冒頭の見え方が反転し、彼らをより多層的なキャラクターにしていきます。
やってる事は間違ってるけど、言ってる事は間違ってない。ていうか、やってる事も彼の見てきた事を考えると...
そんな矛盾に満ちつキャラクターを見事に体現するマイケル・B・ジョーダンの演技。
MCU史上最も魅力あるヴィランと言っても、過言ではないと思います。
また、テクノロジーマニアの妹ジュリや、ティ・チャラの元恋人で諜報員のナキア、ドーラ・ミラージュ最高の女戦士オコエなど、強くて可憐な女性キャラクターが魅力的です。
アクションに関しては、まるでDCな夜のアクションの見づらさは確かにあるのですが、それでも漆黒のブラックパンサーが、ネオンの巧みな利用とスパイダーマンもびっくりダイナミックなカメラワークによりカッコ良いです。
極めつけはラストの部族集団戦と個人戦が同居する群像的アクション!
広い空間を活かした見せ方がうまく、とにかく上がりました!!
シリーズを観てなくても、余裕で楽しめるのも大きな加点要素。
どちらにせよ、MCU史上5本の指に入るくらい好き!
是非劇場で!!
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