言葉が響くロードムービー
『しあわせはどこにある』

~あらすじ~
恋人クララ(ロザムント・パイク)と幸せな生活を送っていた精神科医のヘクター(サイモン・ペッグ)。
しかし、毎日患者の不満を聞いているうちに、子供が出来ない自分自身の生活も価値の無いものに感じ出す。「幸せって何だろう?どこにあるんだろ?」彼は答えを探すために、中国、チベット、アフリカ、アメリカなど世界中を周る旅を始める。
幸せのヒントをメモしながら旅をするが、各地であらゆるトラブルに巻き込まれる事に・・・・
☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
~ワクワクの連続!~
冒頭20分で、ヘクターの幸せっぷり。そこからの虚無感。
を描写した後、ラストまではひたすら冒険が続く。
個人的に、旅映画は大好きなジャンルの一つ。
というのも、この手の映画にはある程度の面白さが担保されていると思っているから。
あらゆる場所へ行き、景色がころころと変わる中、
その土地土地の人と接し、料理を食べ、音楽が流れる。
もうそれをクリアしてくれているだけでワクワクが止まらない。
そういう意味で、この映画ももちろん素晴らしい。
加えて「場所場所特有のあらゆるハプニング」が起こる。
その中には、ばかげている物、ハラハラする物、涙がちょちょぎれる物、
様々なジャンルが混在しているのだから楽しくない訳がない。
そしてそれを体現するのは、サイモン・ペッグ。
彼の(すこーしだけ間抜けに見える)ドタバタ間はマジで素晴らしい。
こんなの、楽しくない訳がない!!
~心にしみる~
この映画はあらゆるショートストーリーの連続で紡がれる。
その中で、「ばかげた幸せ」から、「自ら手に入れる幸せ」「心持ちで得られる幸せ」「気づかなかった幸せ」
と、様々な幸せをメモし続ける。
それらは、くだらない事もあれば、心に突き刺さる事もある。
そう、幸せに色々な形がある。
心に突き刺さる「幸せとは?」は人によって違うだろう。
自分は特に、飛行機の中のあるエピソードに心を打たれた。
「話を聞くことは愛を示すこと」
突きつけられて、まさかの涙。
~本当の幸せ~
ヘクターはクララに不満があった訳ではない。
しかし、一度疑い始めると、なかなか自分の人生は信じられないものだ。
そしてそんな時にこそ、幸せとは?と考えて、向き合う事が出来る。
あらゆる幸せを見たヘクター。
誰もが幸せになるって義務がある
どんな環境にも幸せが存在する。
~そこそこ大きい不満~
冒頭20分、
旅に行く前の葛藤、特に恋人のクララとの間での葛藤が軽く、
クララ側の拒絶もほとんどない(むしろちょっとノリノリに見える)。
そのせいで、恋人関係の問題をシリアスに受け取れないまま進行するから、
終盤の展開は、全然響かない。
クララが怒りだすのも「急に」感が半端ないし・・・・(今は普通心配でしょ!?)
シーンシーンは最高なのに、序盤のテンションのせいで、
最も盛り上がるべき所でトーンダウンする。
勿体ないなーって印象。
同タイプの冒険ファンタジー『LIFE』の方が、一貫していてストレスが全くない。
それでも、楽しいシーンや響く言葉は最高に多く、
映像、音楽含めて楽しめる要素がめちゃくちゃ多い作品なのは間違いないので、
是非劇場で見てください!!
最後に一言、完璧な妻演じるロザムント・パイクに。
「ゴーン・ガール」後にこの役は、まじで怖いです・・・
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