シネマ・ジャンプストリート

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

75『レディ・プレイヤー1』カルチャー愛と正しい使い方

思わず...天才かよ!?
スティーヴン・スピルバーグ最新作!

『レディ・プレイヤー1



~あらすじ~
2045年、人類は思い浮かんだ夢が実現するVRワールド「オアシス」で生活していた。ある日、オアシスの創設者の遺言が発表される。その内容は、オアシスの三つの謎を解いた者に全財産の56兆円とこの世界を与えるというものだった。これを受けて、全世界を巻き込む争奪戦が起こり……。
(シネマトゥデイ引用)








☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
名実共にトップに居続ける映画監督、スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作!
本作と『ペンタゴン・ペーパーズ』、全く毛色の異なる2作をほぼ同時に制作していたとか、天才かよ。

本作の原作となるのはアーネスト・クラインの11年刊行の小説「ゲームウォーズ」。
2045年を舞台に、仮想ネットワークシステム「オアシス」での遺産争奪戦を現実とVR世界を交えて描きます。
主人公を演じる『MUD マッド』のタイ・シェリダンを中心に、オリヴィア・クックやマーク・ライランス、サイモン・ペッグ、森崎ウィンらが共演します。


本作は、いわゆる二重構造で物語が進行していきます。
これでもかと80年代ポップカルチャーへの愛に満ちたVR世界と、そのゲーム世界に全てを吸い取られたディストピアな現実世界が交差する物語です。

その中でも、間違いなくこの映画の豊かさと直結し、あまりに豊かすぎて全てに言及出来ないのがVR側の世界観。
創設者がゲーム内に残した秘密=イースターエッグを探すのが本作のプロットですが、この映画にとってのイースターエッグ=ポップカルチャーのオマージュが満載で、一度じゃ決して処理出来ない!
キャラクターを装備してVR世界で登場人物達がゲームをプレイする訳ですが、だからこそ何でもありで、「札束でほっぺたをぶん殴られ続ける」(byセルジオ石熊さん)ような映画です。
デロリアンやジュラシックパークを始めとしたスピルバーグの世界は勿論、ガンダムにチャッキーにAKIRAにスト2、バットマン、メカゴジ、アイアン・ジャイアントにシャイニングとやりたい放題が最高なんです。
(原作ではスピルバーグ作品をど真ん中に据えていましたが、そこは自重した模様。)


そんな見栄えに加えて、スピルバーグが本当に描きたかったのは、現実社会との交差の部分でしょうか。
多層的な追いかけっこにバレるの?バレないの?サスペンスとしての面白さが担保されるのは勿論、バーチャル空間と現実の境界が曖昧になった近未来という設定が物語的テーマと一致。
ラストでは、ある意味これまで私達に映画を通してスピルバーグが与えてきたカルチャーの、現実空間での正しい使い方をレクチャーするという、グゥの根も出ないメッセージに辿りきます。


冒頭の音楽も最高で、キャラ同士の交差に上がる場面も多くありました。
ただ、周りの反応ほど上がらなかったってのが少し正直な所。
ハードルを上げすぎた事に加え、劇中劇つまりは映画内でのバーチャル空間でのオマージュに終始し、ただのアバターのコスプレ合戦で結局何でもありじゃんって冷めた目があったのかもしれません。
ストーリー上必然なオマージュは最高に上がりましたが!


という感じの私のテンションでございます。

勿論、劇場で見ないと価値が半減するタイプの映画ですので、
是非劇場で見てください!!





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  1. 2018/05/06(日) 14:15:31|
  2. 2018年公開映画
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