『パシフィック・リム アップライジング』

~あらすじ~
巨大兵器イェーガーを駆使する人類とKAIJUたちとの激闘から10年。今は亡き英雄ペントコストの息子でイェーガー・パイロットとしての活躍を期待されていたジェイクは、環太平洋防衛軍(PPDC)を去って違法なイェーガーのパーツ売買を行っていた。だが、戦地からイェーガーのパーツを盗んでいたアマーラと共に逮捕され、PPDCのパイロット養成施設へ送られる。そこで彼は義姉のマコ(菊地凛子)に命じられ、イェーガー・パイロットの候補生の教官を務めることになる。
(シネマトゥデイ引用)
☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
2013年に公開されて、カルト的人気を博したロボット怪獣映画『パシフィック・リム』の続編。
日本カルチャーへのラブレターであった前作ですが、特に日本ではヒットせず...(寂しい限りです)
代わりに何故か中国で大ヒットした事もあり、続編が決定。
前作の監督を務めたクリエィティブオタクことギレルモ・デル・トロから、今作は「スパルタカス」や「Marvel デアデビル」を手掛けたドラマ畑から長編映画に初挑戦となるスティーヴン・S・デナイトさんへ。
この方も、かなりのオタク魂を持った方みたいですね!
名実ともに世界的にオタクとして認められてるデル・トロ監督の後任って、めちゃくちゃ可哀想な状況ですよね...
ですが、そんな中で前作から進化した所は確実にあります。
本作で登場すると日本ラブなロボット イェガーの戦闘シーンは前作以上に多種多様。
特に前作の不満ポイントであった、昼のバトルシーンの少なさは解消していて、しっかり明るい中で見せきってくれるのが最高ですよね。
また、クライマックス線の馬鹿みたいなバトル展開は爆笑しながらも、めちゃくちゃ上がりましたよ!
しかも今作のクライマックス戦は日本が舞台!
日本のカルチャーなのに、日本では予算や技術的に実現不可能...そんなジレンマを解消してスクリーンで実現してくれる、それだけでもう感謝が溢れ出てくる訳です。
また、前作との違いとしてはティーンエイジャー物としての要素が非常に強くなっています。
ブレストファスト・クラブや昨今ではパワーレンジャーのような...もっというと日本版戦隊物に近いバランスの、ジュブナイル物としての魅力がある映画になっています。
この辺り、監督のデナイトさんが持ち込んだ要素ではないでしょうか。
しかし、このジュブナイル的な要素を、元からあるパシリムの根幹に接続して物語に落とし込んでいく過程が、極めてうまくいってない...
あまりにも状況が変化していく描写が雑すぎないだろうか。
本当に地球規模の防衛軍なの?彼や彼らがその立場になるって...何故?
たしかに前作も決して話運びが上手い訳ではありません。
けども一番大切な要素、観客に世界観を納得させる為に必要な所は重点的に抑えていました。
それに対して、今作は楽しさよりも「そんな設定、世界観は有り得ないだろ...」という世界観に対する違和感の方が先行してしまうような穴のあき方になっています。
その結果、スクリーンに映るアクションの派手さ以上も以下もない、薄っぺらい映画になっているのが本当に残念です...
でもね、感謝が心から浮かび上がる所は多くあるんですよ。
今作のイースターエッグにも楽しませてもらいました!
憎みきれない映画です!
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