『アントマン&ワスプ』

~あらすじ~
元泥棒で離婚歴もあるアントマンことスコット・ラング(ポール・ラッド)はFBIの監視下にあり、最愛の娘ともなかなか会えずにいた。ある日、新型スーツでパワーを手にしたワスプことホープ・ヴァン・ダイン(エヴァンジェリン・リリー)と、アントマンスーツの開発者ハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)が彼を訪ねてきてスコットに助けを求める。
(シネマトゥデイ引用)
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️★(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
複数の作品が一つの世界観をまたがるマーベルシネマティックユニバース(MCU)が10年目に突入し、全世界に衝撃を与えた『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』から4ヶ月が経過。
(ネタバレ無しレビューはこちら。
ネタバレ有り考察はこちら。)
MCU20作目となる今作は、シリーズ随一にライトでコミカルなヒーロー、アントマンの第2弾です。(
前作のレビューはこちら)
監督を務めるのは、前作同様に『イエスマン』のペイトン・リード。
主演は前作同様にポール・ラッドが務めますが、エヴァンジェリン・リリーやマイケル・ダグラスが前作以上に主演級の大活躍、そしてみんな大好きマイケル・ペーニャも前作に続き登場します!
まず、前作『アントマン』の良さから上げていくと...
非常に良質なホームコメディ×フレッシュな縮小化アクションで構成され、尚且つスケールのインフレが起こるMCUシリーズから独立して鑑賞できる所でしょうか。
その為、どのMCUシリーズよりも肩の力を抜いてライトに楽しむ事ができました。
アントマンの「続編」である本作も最低限一作目さえ観ておけば楽しめるように作られており、そういった一元さん大歓迎路線を継続しています。
特徴的なのが主人公スコット・ラングのキャラクターです。
煩悩の塊、そして家族想い。
この憎めないダメ男スコット・ラングの、小物感たっぷりのコミカルさが最高で、近所のおじさん的なキャラクター像を完全に確立させました。
MCUシリーズの壮大な世界観の中で、こんなにも身近なキャラクターは他に思い当たりません。
それでいて更に本作は、物語に関してもパーソナル性を加速させます。
一応はシビル・ウォーと地つなぎにある物語。
(ですが、見ていなくても大丈夫。)
今作はあらゆる物を縮小拡大が出来、それでいて量子サイズまでコントロール出来るようになった量子テクノロジーの三つ巴によるドタバタ奪い合いが、ストーリーの中心になっていきます。
そんな中でも、ワスプことホープの生い立ちと、敵となるある女性の生い立ちが、それぞれの動機として善悪を通り越してぶつかります。
地球平和とか、人類を守るだとか、野望だとかではなく、パーソナルな愛情や悩みや煩悩が登場人物の動機となっているのです。
これこそが、他のMCUにないアントマンシリーズの物語です。
そして勿論、オフビートなコメディ要素が多分に含まれてるのも、より気軽に楽しむ事が出来る魅力となっています。
中でもなんと言ってもマイケル・ペーニャ演じる悪友ルイスの存在感。
特に彼の的を得ない遠回し過ぎる会話術は、今作も待ってました~っ前のめりになるくらい、大好きなシーンです。
一方で、アクションのビジュアルに関しては全く気が抜けません。
前作は小型化した本人が大きな世界と初対面する所に旨味が多くあったのですが...
今作は加えて巨大化したり、周囲の物のサイズを変えながら戦うアントマンとワスプのアクションシーンを中心に、サイズ感を利用したフレッシュなビジュアルにはワクワクが止まりません!
こんな感じで要素としては面白い点が非常に多い。
ですが、一方で...
映画全体を観れば、MCUトップクラスに欠点が目立つ、ずばり言うと退屈...と私は感じでいます。
奪い合いを場所を変えて繰り返しているだけの話運びがあまりに冗長で、一見テンポの良さげな演出も、ずっと同じ所でバタついているようにしか見えない。
肝心のオフビートも、より一層話を歯止めをかけてる。
前作はシンプルでテンポよい推進の中でこそオフビートが効いてたけど、今作は完全に後退しているのではないでしょうか。
前作は監督がエドガー・ライトからのバトンタッチだったのですが、この辺りが上手く機能していたのかなと邪推してしまいました。
それでも充分楽しめましたし、
エンドロール中のおなじみの追加シーンでは、アベンジャーズ本筋への繋がりが描かれて、そこで顔面蒼白に...
あのケツアゴ!!!!
どちらにしても、来年のキャプテン・マーベルからのアベンジャーズ4が楽しみになった作品でした!!
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