『明日への地図を探して』

~あらすじ~
タイムループにはまった2人の若い男女を描いたSF青春ドラマ。同じ1日を繰り返している青年マークは、その理由も抜け出す方法もわからず、永遠と続く平凡な日常に飽き飽きしていた。そんなある日、見慣れた風景の中に見知らぬ同年代の女の子を発見する。声を掛けてみると、その女の子マーガレットもマークと同じくタイムループにはまっていることが判明。初めて話題を共有できる相手を見つけて喜ぶマークは、街で起こる小さな“奇跡”を彼女と一緒に集め始めるが……(映画.com引用)
8/10★★★★★☆☆☆
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
アマゾンオリジナル作品、Prime Video配信作品。
『シエラ・バージェスはルーザー』のイアン・サミュエルズが監督。主演はオール・マイ・ライフ」のカイル・アレンと「名探偵ピカチュウ」のキャスリン・ニュートン。
なにこれ、めちゃくちゃオモロー。
ある1日から抜け出せない...そんはタイムループにハマりながらも、自分の中の楽しみを見つけ日々を過ごしていたティーンエージャーのマークが、どうやら同じ境遇っぽいマーガレットに出会う事で、日々が一転する物語をマーク視点で描いていく。
同じ境遇で距離が近づいていく2人だが、どうもマーガレットは訳ありで、ある時間になると毎日必ず姿を消す。マークはそんな彼女を元気づけ、タイムループの時間に意味を持たせる為、この1日に転がる様々な「奇跡の瞬間」を集めるにいくのだが、このシーケンスが最高にエモい。
退屈に見える1日の中に、実はこんなにも輝かしい瞬間がわんさか転がってんだと、日常の尊さを見せつつけてくれる。
次第にマークがマーガレットに恋心を抱いていくのですが、それがタイムループの中での恋愛を描く「恋のデジャ・ブ」みたいだなと思っいると(作中でもしっかり引用)、この映画はマークの恋愛物語に終始せず予想を超える角度で着地します。マークが家族やマーガレットと向き合いながら成長する事で、彼自身の目線を通して今まで見えていなかった事、つまりはこの物語(タイムループ)の仕組みが見えて来るという構図には驚いたし、その物語構造がもう本当心揺さぶられました。
そもそも、冒頭シーンから最高OF最高。
とある1日に囚われている彼の状況、つまりこの世界を何度も経験済みだという事が、周りの人間より先回りする超絶気持ち良い映像シーケンスで表現される。もうその時点で心は掴まれました。
日常の尊さという、タイムループ物の定番エモシーンを120点で抑えつつも、その先の視点の転換まで見せてくれる、新たなタイムループ映画の傑作。
オススメです!!!
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