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劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

70 『アントマン』 等身大ヒーロー誕生

アベンジャーズは忙しいからさぁ!

サイズは極小、アクションはアベンジャーズ級
『アントマン』



~あらすじ~
刑務所帰りのスコット・ラング(ポール・ラッド)。電子工学の修士号を持つなど能力はあるのに、空回りばかり。別居中の娘とは面会禁止となり、養育費を払う為にやっとの思いで手にしたサーティワン・アイスクリームの仕事も、前科がばれてクビになる。犯罪仲間の誘いに乗り、再び窃盗に手を出す事に。
そんな彼の様子を見ていたのが、元S.H.I.E.L.Dの研究者でピム粒子開発者のハンク・ピム(マイケル・ダグラス)。原子間の距離を縮めるピム粒子の悪用を察知した彼は、自身の過去と重なるスコットの素質を見抜き、ある仕事をオファーする。それは、身長1.5cmになれるスーツを着用し、世界を救う「アントマン」になることだった。スコットは最愛の娘のために、猛特訓を開始する...











☆☆☆☆☆☆☆(70/100)

以下 レビュー(核心のネタバレなし)
絶好調爆進中のマーベルユニバース。
直近のヒーロー大円団『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』でも世界中でメガヒットを記録。
アメコミヒーロー物を、現代社会にアッブグレードしながらも、適材適所の監督の起用によってアメコミのアメコミらしさたる所以をしっかり残すという、バカっぽくなり過ぎない独自の成功モデルを完全に確立したマーベル。そんな大円団に新たに加わるのが、極小1.5cmの等身大ヒーロー、アントマン!!

もう、マーベルの作品なんだから外れな訳がない。歴史上類を見ない大作のクロスオーバーに挑戦しながらも、そんな安心感さえ与えてくれる彼らのビジョンには、もう脱帽脱帽脱帽。

実はこの作品、10年以上も前から「ホット・ファズ」等のパロディーコメディの名手エドガー・ライトが構想を練っていたそうだが、意見の対立により断念。そんな中で監督を引き継いだのは、「イエスマン」などのライトコメディの使い手ペイトン・リード。
アクション映画等とった事がない彼が抜擢されたのは、今の技術があればアクションは誰が撮ってもある程度の物が作れるというマーベル側の自信から。初期の頃から、それこそアイアンマンから、作品の色付けのみに専念して監督をチョイスしている事が、成功の秘訣なのかもしれない...
そんなペイトン・リードが撮った作品なんだから、今作はもちろんライトで、等身大で、誰もが気軽に楽しめるヒーロー映画になっている。



主人公のスコットは、(一般人にしては)能力はあるのに、行動原理が人並みで煩悩に満ちている。仕事も家庭も失い、まさに絶体絶命、崖っぷち。家族が大切だか、強い心は持たない。止めときゃいいのに、娘の養育費の為にふらふらーっとまた犯罪の世界に戻る。

そんなふつーの男が、世界を救う。世界の為にとか、そんな大それた事は決して考えない。全ては家族の信頼を取り戻す為。娘に良い所を見せる為。それだけ。
彼が手にするのは、小さくなれるスーツ。体が大きい時とトータルパワーは同じ為、小さな体に凝縮されたパワーは驚異的だが、スーツがなければただの人。
身体は小さく、中身は等身大。このマッチングが最後まで心地よい。

そしてストーリー自体も、実に等身大の、皆が知っているヒーロー映画。「キャプテンアメリカ ウィンター・ソルジャー」のようなひねった事はしない。あちらはあちらで傑作なのだが、どこにでもいそうな人間が、人間らしい理由で、分かりやすい敵を倒す。ヒーロー映画たるもの、それで充分じゃないか!


一方で、アクション自体はかなりフレッシュ。このギャップも面白い。小さい時は当然早く走れない為、アントマンは大きくなったり、小さくなったりしながら臨機応変に戦う。
更に、アントマンのもう一つの特技、それは電磁波を使って蟻とコミュニケーションを取れる事。蟻を使って空を飛んだり、橋を作ったり、壁を登る描写はこれまたフレッシュ!!

今作のアクションの極め付けは、ラストの子供部屋での戦い。世界の命運が掛かってる決戦が子供部屋で行われるってのが実に等身大でシュール。
そして小さいからといって、決して迫力がないと思うなかれ!ぐぐっとカメラが寄っている時のアクションは、決してアベンジャーズに見劣りしない。チョロ水や周りのおもちゃなんかが、津波やジェット機のごとく遅いかかってくる。カメラが寄った時の蟻の迫力は、ジュラシックワールドのインドミナ・レックスに負けていない。
そんな中で最も存在感を一際放つのが、まさかの機関車トーマス。ここは....見て!!!



スコット以外にも、この映画は魅力的な人物に彩られる。
その中で最も存在感際立つのが、マイケル・ダグラス演じるピム博士。彼はアイアンマンことトニー・スタークの父、ハワード・スターク生存時の元S.H.I.E.L.Dの研究者。更には冷戦時代に影で暗躍した、初代アントマンである。
彼は女性版アントマンとして活動を共にした妻を亡くした事をきっかけに、ピム粒子の危険性を感じるようになり、研究を封印するのだが...妻の死以来、心に影を抱えるピム博士は娘のホープと向き合う事が出来ない。彼女がアントマンになるのを熱望するも拒絶し、彼がアントマン候補として選んだのは、娘に対して自身と同じ過ちを進みつつあるスコットだというのも実に心憎い。

マイケルペーニャ演じる、窃盗団の一員ルイスのキャラクターも素晴らしくいい!特に、話の下手さ...どんどん話が脱線していき、結局何を言いたいのかわからない彼のトーク術は、こんな人いそうだし、映画の中で見る分には最高に魅力的。



風呂敷が広がき過ぎているこのシリーズ。その中で、この映画は単独でも充分楽しめる作りになっているのが実に見事。

ただもちろん!アベンジャーズファンが見てもニヤリとする要素も転がっている。
見ながら誰しもが思う「アベンジャーズに助けて貰えば?」に、ピム博士が言う「彼らは空から街を下ろすのに忙しいから!」にニンマリ。
新生アベンジャーズの一員の、あるキャラクターの登場にニンマリ。
エンドロール後のあるキャラクターの再登場にニンマリ。
そのキャラクターとアイアンマンの因縁を思い返して、ついに次作で対峙するのか...と想像してニンマリ。
ホークアイの弓にアントマンが乗るのかな...と想像してニンマリ。
あれ...
アイアンマンとキャプテンアメリカが超人登録法を巡ってぶつかる『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』が益々楽しみに!!



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  1. 2015/09/24(木) 19:43:46|
  2. 2015年公開映画
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