シネマ・ジャンプストリート

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

60『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』正義とは...

今春、最大の注目作!!!

世界2大ヒーローの大衝突。
『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』





~あらすじ~
バットマン(ベン・アフレック)は、両親の殺害現場を目撃したという過去のトラウマから犯罪者一掃に力を注ぎ、一方超人的能力を持つスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)は、その力を人類のために惜しみなく使ってきた。だが、その破壊力の強大さゆえに、スーパーマンは人々からバッシングを受けるようになり……。
(シネマトゥデイ引用)





☆☆☆☆☆☆(60/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
ヒーローといえば?
そんな疑問に真っ先に上がってくる存在。
それがスーパーマンとバットマン。
そんな両者が大画面の中で遂にぶつかるのだから、公開前からテンションが沸騰するのを避けられる訳もなく!

『シビル・ウォー/キャプテンアメリカ』『デットプール』『X-MENアポカリプス』『スーサイド・スクワッド』など連続するアメコミイヤー2016年を間違いく象徴する超大作の監督を務めたのはザック・スナイダー。
『300』や『ウォッチメン』『エンジェルウォーズ』など、重々しく肉肉しい作品を手がける個性的な監督です。
そして今作のはっきりとした前作に当たるスーパーマン誕生の前日譚『マン・オブ・スティール』も監督しており、ヒーロー同士が映画間でクロスオーバーし、世界観を共有するDCエクステンディッド・ユニバースの顔といってもいいのではないでしょうか。
アメコミ界のもう一つの巨頭であるマーベル(アベンジャーズ作品群)が切り開いたこの流れ。
技術力の向上やノウハウによって、実写ヒーローをバカっぽくなく描けるようになったからこその楽しみ。
マーベルの二番煎じと批判する人もいるけど、私はこの時代に生まれた幸せを感じています!
(個人的にマン・オブ・スティールは、スーパーマンの戦い方の見た事なさには超絶燃えましたが、それ以外は....)

冒頭から、前作同様にしっかりとノーランの「ダークナイト」の系譜を受け継いだ(作品としては無関係)シリアスでリアル路線の雰囲気で始まります。
『エンジェルウォーズ』の冒頭を豊富とさせるブルース・ウェインがバットマンになるまでのシーケンス。そこから一気に前作のクライマックスシーンに放り投げられます。
『マン・オブ・スティール』未見の方はチンプンカンプンでしょう。
その戦いによりブルース・ウェインの会社が破壊され、従業員が大勢亡くなります。
そしてその被害により、バットマンによるスーパーマンの「正義」への否定が始まる訳です。
前作の大不満点「スーパーマン 人巻き込みすぎだろ...」を見事に今作に活かしていたので...そこは文句言い過ぎてすみません!

今作のバットマンは20年もヒーローをやっているのに、ゴッサム・シティが平和にならずにクタクタです。
そんな彼を上手く利用したり、弱点であるクリプトナイトを使って、スーパーマンを倒そうおするのが超絶IQを持つ軍事会社社長のレックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)です。
ルーサーは言わずと知れたスーパーマンの宿敵。
今作でルーサーを演じたアイゼンバーグは髪の毛ふさふさなんですが、独特のスカした早口で、新たなレックス像を生み出しました。
そしてルーサーに導かれるように、終盤対峙してしまうバットマンとスーパーマン。
やはり、この二人が同じ画面に映るとテンションがん上がり。
クライマックスまで続く怒涛のアクション。
画面に映る一つ一つにこれほどまでの重みが感じられるのは、ザック・スナイダー監督ならではだと改めて実感します。

目の前の一つ一つに善をなす事が正義と考えるスーパーマン。
一方のバットマンは、自ら悪を潰しに行く事で正義を実行します。
こんななんとも現代的な「正義」の相違を持つ二人のヒーロー。
戦い方の違いも非常に面白いです。
スーパーマンは常に圧倒的に強い。が故に、「強者の戦い方」しか出来ません。
スーパーマンにとっては虫けらのような力しか持たないバットマン。勝っているのは身体の大きさだけ。しかし、彼は「弱者の戦い方」をしっているのです。
一見卑怯に見えるバットマンの戦い方は必見です。

物語の大半はバットマンの視点で話が進みます。
しかし、終わってみると、やはり『マン・オブ・スティール』の続編であり、スーパーマンの物語だったという印象が残ります。
前作はスーパーマンが世界をどうみているかの物語であったなら、今作は世界がスーパーマンをどう見ているのかという物語でした。

また、もう一人のヒーローであるワンダーウーマンについても忘れてはいけません。
出番は多くないですが、あんなカッコ良い登場シーン見たことありません...
歴代アメコミヒーローの登場シーンの中でも、最大級にテンションが燃え上がりました!


しかしながら...今作はバランスが非常に変わっており、個人的には乗り気れない要素が余りにも多く感じました。
まず、序盤から視点が飛びまくる。なぜそこに辿り着いたか等は無視して場所も飛びまくるゴリゴリ展開で、話が散漫に見え....次第にどうでも良くなってきます。

またバットマンとスーパーマン、前述の通りそれぞれ闘う理由があるのに関わらず、いざぶつかるときには別のある要素(+勘違い)が絡んでくるため、最大級に盛り上がる筈の決戦も、「話を聞いたれよ!」という気持ちにしかなれません。
もっとシンプルにスーパーヒーロー2人の戦いを見たかった...

更にその二人の戦いの終着点にも疑問が残ります。
あれだけ風呂敷を広げた「正義はどうたら」っテーマは?そこをうやむやにして「別の要素」の解決で、いかにも全て解消されたって形の終結は、ずさん過ぎるように感じます。
更に、ラストでスーパーマンが「あれ」をやらなくてはいけなかった必然性。
確かに自作に向けてという意味では大人の事情の必然性はあるのだが、結局バットマンは何をしてるの...

全体的に雑な印象を拭えず、不満の残る箇所も多くあります。
しかし「ジャスティス・リーグ」へと繋がっていくこの世界観の続きが、非常に非常に楽しみです!
特にこの結末の続きには、ワクワクを隠しきれません。

バットマンとスーパーマン。
こんな映画をリアルタイムで観れるのに、映画館で観ないなんて、勿体ない!
是非劇場で観ていただきたい。





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