filmarks主催の試写会にて鑑賞。(11月公開予定)
リチャード・リンクレイター監督最新作!!
『エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に』

~あらすじ~
1980年夏、ジェイク(ブレイク・ジェナー)は、野球の推薦入学生として大学に通うことになる。本格的に授業がスタートする前の数日間、彼は新しく知り合ったチームメイトたちと共にどんちゃん騒ぎを始める。話題は野球や女子たちのこと、好みの曲や下品なジョークまでといろいろで……。
(シネマトゥデイ 引用)
☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
『6才のボクが大人になるまで。』や『ビフォア~』シリーズ三部作など、今まさに油の乗っているリチャード・リンクレイター監督の最新作です。
様々な手法で「時間」を捉える天才。
特に前作『6才のボクが大人になるまで。』は、同じ役者で12年間に渡って撮影するという、とてつもない方法で制作。
一瞬の連続が人生(物語)を作る....自分の人生すら愛おしくなく大好きな作品でした。
「時間」の捉え方ともう一つ、リチャード・リンクレイターの十八番が会話劇!
『ビフォア』シリーズのような知的でユーモアな会話の応酬も、『スクールオブロック』での青臭くコミカルな会話も、どちらも使いこなし、疾走感を作り出します。
今作もベースは会話劇。
しかしその内容が、下ネタ含めバカバカしくてくだらなくて......ほんと最高。
d○ckって何回聞いた事か。
野球推薦で大学に入学したジェイクを、寮で待ちわびていたのは、はちゃめちゃな先輩達。
ジャンル関係なくディスコやカントリーや、はたまた演劇など様々なパーティに参加して女性を口説き回ったり、くだらない勝負をしたり、葉っぱ吸ってはよくわからん持論語ったり...
こんな授業が始まるまでの、たった3日のお話です!
会話が中心で進んでいくのですが、全ての会話に意味がない。
もちろんバカな行動にも意味がない。
現実の学生はあそこまで楽しみだけの訳ではない。
特に日本人は先輩後輩の関係性なんかは全く馴染みきれない。
ストーリーがなければ、もちろんドラマティックな展開もない。
ナイナイ尽くし。
でも...でも、爽快で引き込まれる!!
みんながみんな、全てにおいて全力だから。
全力で楽しみ、全力でバカをし、全力で勝負をする。
もちろんセックスライフも本気。
野球に対する信念も本物です!
学生でなくなってしばらくした全ての人々、「何者でもないからこそ、縛りなく全力でバカをして、楽しめる事が出来た...」今はない瞬間が、あの頃は確かに、たとえ僅かだとしてもあったと思い出せるはず。
そこに感じる懐かしさは例え日本人でも本物だ。
会話やバカしてる内容、ストーリーではない。
それらを全力でやれるあの瞬間へのノストラジー。
遊びにしても対決にしても、全力で取り組む人は魅力的。
全力だからこそ、個性が際立つ。
あぁ、また奴らに会いたい!
しかし...あの頃はもう戻らない事を、私達は知っています。
もう会えないんだ...
そんな要素が、実にさりげなーく作中にも転がっています。
最後の目線、そして微笑み一つで、あぁ終わる...
たったの3日??
たった3日でも、日常はこんなに濃くできる。
確かに何者かになってしまった今、できる事は限られてる。
しかし、「その場の空気に身をまかせろ。」
流されろという訳でなく、その場その場を全力で取り組め。
私自身、30才近くなった今でも、今この瞬間を全力で生きて楽しむ事は出来るはずだ!!
見終えた後はそんな爽やかな気持ちになります。
公開時には是非劇場へ!!
私ももう一度...
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