シネマ・ジャンプストリート

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

75『キングコング:髑髏島の巨人』絶対的な守り神

最高最強なB級怪獣映画!
『キングコング:髑髏島の巨人』



~あらすじ~
コンラッド(トム・ヒドルストン)率いる調査遠征隊が、未知の生物を探すべく、神話上の存在とされてきた謎の島に潜入する。しかし、その島は人間が足を踏み入れるべきではない“髑髏島”だった。島には骸骨が散乱しており、さらに岩壁には巨大な手の形をした血の跡を目撃する。そして彼らの前に、神なる存在であるキングコングが出現。人間は、凶暴なキングコングに立ち向かうすべがなく……。
(シネマトゥデイ引用)







☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
「モンスター・バース」
ギャレス・エドワーズ版「GODZILLA」を皮切りに、まるで「マーベル・シネマティック・ユニバース」のように、特撮怪獣たちが作品をまたいで同じ世界を共有する一連のムーブメント。
その中で、ゴジラと共に軸となっていくのが、今回のキングコング!
12年ぶりのリメイクにして、シリーズを占う重要な超々大作を任されたのが、長編二作目となるジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督。
大丈夫かよなんて思いきや、全く心配ご無用。
この監督、日本のポップカルチャーにも精通した、かなりのオタクで、
そこから切り取った旨味を、ストーリー上に完璧に配置した、素晴らしい怪獣映画に仕上げてくれています!!



舞台となるのは、過去作に幾度となく登場した髑髏島。
この人類未開の閉ざされた空間で物語は進行します。
特殊研究機関である「モナーク」は調査の為、元軍人の探検家コンラッドを雇い、更に軍隊を引き連れて、この島に足を踏み入れます。
しかし、そこでは人類は圧倒的弱者だった...
クモ型化物バンプー・スパイダー、巨大鳥リーフ・ウィング、極悪非道地底モンスターのスカル・クローラー etc...
どれもこれもとにかくでかい!そしてキモい!!(褒め言葉)
面白さが担保された限定空間設定の中で、これら最高に魅力的な怪獣が、ストーリー上の絶妙な感覚で配置されるんだから、これだけで5億点にも10億点にも。

この怪獣のストーリー配置はジュラシックパークさながらなのですが、怪獣のルック自体もエヴァンゲリオンやナウシカ始め、様々な映画の影響が見受けられます。
特に作品全体から強く感じられたのが、宮崎駿っぽさであり、更に言うと「もののけ姫」の精神性。
もちろん、ポスターからもろに伝わるように、コッポラ監督の「地獄の黙示録」へのオマージュ、及びストーリーへの影響も満載。
これらから単純なオマージュだけでなく、旨味をサンプリングして、一つの作品として連鎖しているのだから、32歳新鋭監督のセンスには脱帽です。


旨味は盛りだくさんの映画の中でも、やはり主演キングコングの存在感は際立っています。
2足歩行をする史上最大のモンスター。
化物だらけの髑髏島において、初登場シーンから有無を言わせない絶対的な守り神っぷり。
彼の登場シーンの「人間ざまぁー!」な感じから最高ですし、人間の格闘技を駆使するコングの暴れっぷりはもう最高なんですが、
それと同等に印象に残るのは、コングの目。
やっぱりハリウッド映画、人間ドラマが薄い...なんで言われますが、何を言うか、コングの目にドラマを感じるでしょうが!!
また、ドラマバマートと言えば、おそらく意図的なメリハリだと思いますが、途中登場するある人物にドラマが集約していきます。
ラスト、まさか怪獣映画で涙を流すとは...


ツッコミどころは山ほどあります。
危機感や緊迫感すら、ほとんど感じられません。
自殺行為だろ...とか、そこでは怪物出ねぇの!?とか、トムヒ必要?とか、中国必要???とか。
ですが、足し算式に重なっていく旨味がそれらを凌駕していくから、本来ならば突っ込みどころである展開すらも、大いに楽しめちゃいます。
要するに、最強最高のB級映画。
(強いて不満を言うなら、コングとブリーラーソンとの交流の見せ方はもう少しなんとかなったのでは...)

他にも、
サミュエル・L・ジャクソン演じる軍官の異常な執念と爆笑の最後とか、
ブリーラーソンの肉体美最高!!とか、
良かった所を語りだしたら尽きることない。

とにかく、万人にオススメします!!






ランキング登録しました。

気に入っていただけた方は、下記クリックをお願いします^ ^

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

映画ランキングへ


  1. 2017/04/05(水) 00:55:46|
  2. 2017年公開映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://n8ryt.jp/tb.php/99-c90c2c83
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)